感謝という境地

感謝という境地② 自分を無自覚にごまかさないために

自分が選んでそれをやっている自覚

私は18年半、百貨店に勤務し、そのほとんどを売り場での販売や指導で過ごしてきました。

「ありがとうございました」は8大基本用語と呼ばれるものの一つで、私は一日に何十回も「ありがとうございました」を口にはしていました。
しかし、お客様には感謝しても、内心は会社に対する不平不満で一杯で、少しも「感謝のある人」ではありませんでした。

勿論、会社に不満を持ってはいけないわけではありません。真面目に取り組めばこそ不満が出ることもあるでしょう。

ただ、当時の私は、「自分が選んで会社勤めをしている」自覚がまるでありませんでした。

「選んでやってる」自覚があれば、「不満はたしかにあるけれど、それも自分が選んだ道だ」と受け入れられたでしょう。

人は必ず、無意識ではあっても、何かと何かを天秤にかけて、自分がそれを選んでいます。

その気づきを得たのは、会社を辞めて、何年もたってからでした。

都合の良いことには感謝して、都合の悪いことには感謝しない、これは感謝という行為であって、境地ではありません。私はこの感謝という行為をしていたのに過ぎませんでした。

この「自分が選んでやっている」自覚なしには、「感謝のある人」の境地に至ることは決してできないのです。

しばしば食い違う「やりたいこと」と「必要なこと」

また同じく、百貨店勤務時代の話です。

チームリーダーがパソコンのモニターの売り上げ速報の数字を、しょっちゅうしょっちゅう眺めてはため息をついているのを見て、

「そんな暇があったら、店頭で声出しでもすればいいのに」

と、私たちヒラの販売員は陰口をたたいていました。

しかし、自分がチームリーダーなった途端に、同じことをやってしまうのです。

やりたいことと必要なことは、しばしば食い違います。ただ、これを自覚しているうちはまだいいのです。

やりたいことをやっているだけなのに、必要なことをやっているつもりになる、脳は誰よりも自分を騙してしまいます。

必要なことをやっているつもりに、自分を騙していないか

人間は基本的に、やりたいことしかやりたくありません。

「できたはずなのに、やらなかった」を後悔と言います。

が、結局その時は「できたはず」のことは、「やりたくない」ことで、別の「やりたいこと」を自分が選択したのです。心から望んで、ではなかったにせよ。

その時は無駄、寄り道と思ったことの中に、人生を新たに切り開くきっかけが潜んでいることもあります。その時は必要と思ったけれど、後から考えるとそれ程でもなかったな、ということもあります。

だからいつもいつもきっちりと、「必要なことだけをやる」のも無理な話ですし、それはやらなくてもいいのかもしれません。

大切なことは、

「やりたいことをやっているだけなのに、必要なことをやっているつもりに自分を騙していないか」

『今やっていることは、やりたいことなのか、必要なことなのか』がわかっているか(この二つが合致していれば一番いいのですが)」

ということです。

自己欺瞞と感謝の境地とは矛盾する

自分で自分を騙し、ごまかす。この自己欺瞞があっては、感謝という境地とは矛盾しています。

またこの自己欺瞞には、厄介なことに自覚がありません。そして更に厄介なことには、自分で自分を欺いた人は、自覚なく他人を欺きます。そして欺かれた方の心の傷は中々癒えません。

愛の仮面を被った支配欲に苦しむ人は大変多いです。弊社のクライアント様のご相談は、ほとんどがこのことです。しかし、愛の仮面を被って支配している方は、全くその自覚がありません。自分で自分を欺いています。

感謝という境地に至るには、自分を他人の目で眺められる客観視の力、メタ認知能力を高め、自分をごまかすことを減らすことも必要とされます。

メタ認知能力・自分をあるがままに見る力

無料ステップメール「自分を大切にする7日間のレッスン」

自尊感情を高めるとは、自分を大切にすることと言い換えても良いでしょう。
「でも、具体的に何から始めたらいいの・・・?」の声にお応えして7日間のレッスンにまとめました。

《レッスンの一例》

● 体の声は心の声・体の状態に耳を傾ける
● 望まない人間関係に心の中で「No」を言う
● 「今・ここ」を生きるための自分への質問

Pradoの心理セラピー・セッションでお伝えしている内容を含んでいます。

どんな自分も否定せず、そのまま見て、耳を傾けることで「生きやすさ」は増していきます。
自分を大切にすることで、打たれ強く、柔軟で、ぶれない心を・・・!

 

無料ステップメールに登録