自尊感情にまつわるコラム

覚悟は決めるのではなく、決まるもの・心の王者になるために

「ほれぼれする自分でなければ愛せない」間は覚悟は決まらない

自己実現の本やセミナーなどで、「覚悟を決めましょう、覚悟を決めないと何も始まりません!」などと言われています。
確かに、どんなことでも及び腰では物事は達成しないものです。

「できるかな?できないかな?」と及び腰になっている人よりも、「やる!」と決めてしまった人の方が達成できると、他人のことならよくわかります。

(私たちは誰しも「他人のことならよくわかる」ものです。だからこそ、自分を他人のように眺められる客観視ができるかが、人生の生きやすさを左右します)

「もし上手くいかなかったらどうしよう」は、自尊感情が低い間は、言葉を換えると「ほれぼれする自分でなければ愛せない」間は、つい考えてしまう質問です。

ほれぼれとする自分=すべてにおいて上手くいくはずの自分、だからです。上手くいかない自分は、ほれぼれとする自分にはなりません。

ですから、上手くいかない自分を許せない、受け入れられないと、上手くいかないことを過剰に恐れてしまいます。「転んでなんぼ!」「恥かいてなんぼ!」とは思えない状態です。

そしてまた、人間の脳は、質問をすると答えを探し続けます。

潜在意識の特徴 ④質問をすると答えを探し続ける

そして、この「もし上手くいかなかったらどうしよう」の質問が、「保険」や「逃げ道」を探させます。

トラウマ・症状が慢性化する7つのストラテジー(戦略)

例えば、「もし試合に負けたらどうしよう」ばかり考え、「負けるかもしれない自分」を受け入れられないと、試合直前にけがや病気をしてしまう、そうしたことが起こってしまいます。
潜在意識が「負けを避けたいんだな、よし、その逃げ道を用意してやろう」とけがや病気をさせてしまうのです。

資格試験で「もし不合格になったらどうしよう、その自分はみっともない、受け入れたくない」を考え続けると、「この資格は何が何でも必要なわけじゃないし」などと「保険」をかけてしまう。自分から言い訳してしまう。
この状態では試験に合格できません。

慢性的な症状も、口では治りたい、治したいと言いながら、「人生が上手くいかないことを症状のせいにしている」つまり症状そのものが「保険」「逃げ場」になっていては、改善の見込みはありません。

「症状さえなくなれば幸せになれる」「不幸なのは症状のせい」「症状が取り除かれない限り幸せになれない」堂々巡りから抜け出せません。

症状に悩まされても、その中で幸福になるために「できることから」始められる人が、結果的に改善することができます。それがたとえ「今日はひたすら眠る」「栄養のあるものを少しずつ食べる」などであっても。

「上手くいかない自分」をも受け入れて初めて、覚悟は決まる

また「やる」と決めるということは、すべてを百発百中で上手くいかせるということではありません。

スポーツの試合にしろ、営業にしろ、すべて勝つ、すべての商談がまとまるということはありえません。結果的に勝った試合の中でも、劣勢に立たされたり、ミスをしたりということも起こります。

その上手くいかない自分もひっくるめて、投げ出さない、やり続けるのが覚悟です。上手くいかない自分を排除しない、いじめない、受け入れた時に、覚悟は自然と「決まる」のです。

覚悟は決めようとして決まるものではなく、自己受容の結果、自然と決まるものです。

感謝や自信が、「自然と湧き上がるもの」であるのと一緒です。

「勝ってもおごらず、負けても腐らず」の境地に至ってこそ

物事が上手くいけば、幸せになれる、自分は変われる、自信がつく、と思っている間は、「上手くいくかいかないか」に自分が振り回されています。

もっと言えば「上手くいくかいかないか」の奴隷になってしまっています。この状態では、事が大きければ大きいほど、それを為すことはできません。

上手くいってもいかなくても、自分は変わらない、振り回されない境地に至ってこそ、逆説的ですが事は成就します。

名前を知らない人はいないような、功成り名を遂げた人ほど、淡々としていて「普通の人」に見えます。
尊大な、威張っている人ほど大したことはない、とある程度の年齢になれば経験から人は学びます。

本物ほど、一流の人ほど、自分を大きく見せようとはしません。いかにも「いい人」の演出もしません。自然体で「町ですれ違ってもわからない」ものです。

真の王者は「勝ってもおごらず、負けても腐らず」です。勝っておごり高ぶり、天狗になっている人を、勝者とはいっても王者とは言いません。

これを裏からいえば、負けた時に腐らない、ということです。

「上手くいかなかったらどうしよう、どうしよう」にとらわれない、今日、今、やるべきことに集中しても、「何が何でも上手くいかなきゃ困る!!」と結果をコントロールしようとしないことです。

誰にも結果はコントロールできません。結果をコントロールしたくて仕方がないうちは、自分の分際を超えたおごりがあります。

失敗や挫折、「嫌なこと」から学ぶ姿勢の重要性

「勝ってもおごらず、負けても腐らず」は、誰かにできて誰かにはできない類のものではありません。

社会的地位の如何にかかわらずー学生であろうと専業主婦であろうとー、こうした意味での王者になることは、心掛け次第で誰にでもできます。
心の王者とは誰かと比べて、という意味では決してありません。誰でも全員、心の王者にはなれるのです。

しかし、目には見えない心の中のことです。誰にもわからない孤独に耐える、終わりのない努力が要ります。

そしてそれには、「上手くいかないこと」つまり、失敗、挫折、心が傷ついたこと、要は「嫌なこと」から気づきを得続ける、その姿勢が不可欠です。
失敗や挫折は、知らず知らずのうちに思い上っていた自分を見つめなおす、大変ありがたい機会です。

嫌なこと、理不尽なことを言ったりしたりした相手を、好きになったり許したり必要はありません。

理不尽なことに傷つき、「下手を打った自分」を許せているかどうかです。

「自分が下手を打ちさえしなければ、こんな嫌な思いをせずにすんだはずなのに・・・!」「こんなはずじゃなかった!下手を打つ自分はいらない!許せない!」

心にとって重要なことは、生きていれば「傷つくこと」は避けられない、その傷をできるだけ「回復可能」なものにとどめる知恵を身に着けるとともに、起きてしまった「嫌なこと」から洞察を深めていくことです。

どんな経験も無駄にしない、このことが、「上手くいくこと」よりもはるかに、自分の品位を高め、矜持を持たせます。つまり自尊感情の豊かさです。

このことも、誰かにできて、誰かにはできないものではありません。
誰に対しても、上手くいく、いかないに振り回されない、心の王者になる道が開かれているのです。

無料ステップメール「自分を大切にする7日間のレッスン」

自尊感情を高めるとは、自分を大切にすることと言い換えても良いでしょう。
「でも、具体的に何から始めたらいいの・・・?」の声にお応えして7日間のレッスンにまとめました。

《レッスンの一例》

● 体の声は心の声・体の状態に耳を傾ける
● 望まない人間関係に心の中で「No」を言う
● 「今・ここ」を生きるための自分への質問

Pradoの心理セラピー・セッションでお伝えしている内容を含んでいます。

どんな自分も否定せず、そのまま見て、耳を傾けることで「生きやすさ」は増していきます。
自分を大切にすることで、打たれ強く、柔軟で、ぶれない心を・・・!

 

無料ステップメールに登録