自尊感情にまつわるコラム

友達は少なくてもいい・付き合う人を選ぶとは人を尊重すること

友達が多い=人気者、という意味づけをしていると

友達が多い=人気者、という意味づけをしていると、友達が少ない=人気がない=友達が少ない自分はダメだ、と言った意味づけを、知らず知らずのうちにしていることがあります。

しかし、自分の価値観や信念を明確にして生きれば生きるほど、次第に「腹を割って話せる人」が逆に減ってくることも起こります。
その時他人から「あんた変わってるね」とか「お前はへんこ(大阪弁で頑固で偏屈という意味)やなあ」などと言われると、「私がおかしいのかな・・・」と気になってしまう人もいるでしょう。

結論から言えば、「変わっている」ことで何か迷惑をかけているのでさえなければ、気にする必要はありません。
誠実に人や事に向き合い、至らないところは反省し改善する、この姿勢を続けていれば、過剰に人の評価に敏感にならなくていいのです。

「あんた変わってるね」は、実は言っている方も気がつかないやっかみの場合があります(親愛の情で言う場合もありますから、いつもそうだというわけではありません)。

孤独を恐れる気持から、信念を貫くことに及び腰になる人もいます。
その結果、自分の信じる道を突き進んでいる人を羨み、足を引っ張ろうとして「あんた変わってる」と口にすることがあるのです。

自分の価値観や信念に沿って生きれば生きるほど、見ている世界が高まる

価値観や信念は自己認識(アイデンティティ、自己評価、自分が何者であるか)の土台です。

能力や評価によって自信がつくのではなく、価値観や信念に沿って生きている実感によって、人は本当の自信を得ています。

そして価値観や信念に沿って生きれば生きるほど、その価値観・信念はより深まり、精度が高くなっていきます。

人は自分の価値観や信念で、世界を「切り取って」見ています。
高い価値観・信念を持てば高い世界を、低い価値観・信念であれば低い世界を「切り取って」見ています。

これは単に読書やセミナーなどの「お勉強」でどうこうなることではありません。
自分は日々、どこに意識を向けているかの結果です。
同じ本を読めば全員、同じ意識の高さになるわけではありません。

以前は話が合って仲良くしていた友達でも、見ている世界が変わってくると、「何か話がかみ合わない」ようになります。
これは致し方ないことです。

その時、互いに自立していればそれとなく自然に離れられますが、そうでない場合が厄介です。

「敵は恐るるに足らず。甘言を弄する友を恐れよ」(アルバロ・オブレゴン メキシコの将軍・大統領)

自分の意識が高まり、またその結果自尊感情が高まると、自分でも気づかないうちに存在感が増してきます。
「ぶれない自分」になるということは、はたから見ればそれだけ堂々として自信があるように映ります。パフォーマンスそのものも向上するでしょう。

これは望ましいことではありますが、好事魔多し、世の中そう生きようと努力している人ばかりではありません。
意識的な努力は、実はそれなりにエネルギーを使います。それを面倒に思うけれど、美味しい思いはしたい人は枚挙にいとまがありません。

やっかんだり妬んだりして、足を引っ張ろうとする人も現れます。

やっかみや妬みを、そのままむき出しにする人は、不愉快ではありますが、或る意味「わかりやすい」人です。
「こんな人だと思わなかった!」と傷つき、残念にも思いますが、それ以上刺激せずにさっさと離れる決意をつけやすい、という利点もあります。

寧ろ厄介なのは、おべんちゃらを言って取り巻きになろうとする人です。
こうした人たちはいつの間にかこちらのエネルギーを奪って行きます。

心からの賞賛かおべんちゃらかは、最初から見分けがつきにくいので厄介です。
しかし、以下のような「○○の割には△△」という一貫性の無さが、違和感として感じられるでしょう。

  • 「(信頼できるのは・こんなことを打ち明けられるのは)あなただけよ!」を連発する。
    その割には「誰それさんから何々をもらった」「誰それさんからこんな風にほめてもらった」と自分はこんなに人から評価されている、という話を自分からする。
  • やたらおべんちゃら言う(「好きだよ」「可愛いね」「さすがだわ~」など)割には、こちらのニーズには応えない。本当に聴いてもらいたい話をすると、スマホやタブレットをいじりだす、など。異性の場合、ちやほやはするけれど自分からはデートに誘わない。「責任のある関係性づくり」をしようとしない。デートに誘ってくる場合も、間際に誘ってくる。
  • 「人は素晴らしい!」「自分の周りはみんないい人」と言う割には、人の悪口を言う。或いは「誰それさんってどんな人?」などと探りを入れようとする。
  • こちらが求めていない過剰な世話焼き。お節介。その割には断られると怒ったり、自分が望むような反応を相手がしないことに愚痴を言ったりする。

ただし、これらは一例に過ぎません。自分自身の「何か変な感じ・・・」「また会いたいとは思えない」などの感覚をキャッチしておくことが大切です。

取り巻きにさせて「味をしめさせない」のも愛

自分を本当に大事にして生きている人は、取り巻きを求めません。
取り巻きも結局は相手を利用しているのに過ぎないからです。状況が変われば手のひらを返して去っていくのが、この取り巻きの特徴です。

自分を大切にしている人は、縁は大事にするけれど、群れることは嫌う傾向にあります。

取り巻きにさせて「味をしめさせない」のも愛であり、本当の意味での親切です。
相手がそれを理解するかどうかはまた別の問題ですが。

「この人、変におべんちゃらを言って取り入ろうとしているな」と感じたら、少し距離を開けて観察することをお勧めします。

勿論一回だけでは判断できないこともあります。互いの緊張を解きほぐしたいなどの理由で、軽いお世辞を言うこともあるからです。
例えば、「嘘をつかれる」「聴いてほしい話をした時にスマホをいじりだす」が二回なり三回なり重なったら距離を置く、など自分でルールを決めておくと判断しやすいでしょう。

取り巻きになっておきたい人は、抗議されても自分のこととはとらえません。自分は友情や愛情のつもり120%ですから、言っても聞かないか、逆切れされるかどちらかです。

浅い付き合いだから意味がないわけではない

友達が少ないことを悩む人、或いは、人付き合いを選ぶことそのものに躊躇する人は、深い付き合い=良い、浅い付き合い=悪いと意味づけしていることがあります。

しかし、浅い付き合いだから意味がないわけではありません。

接客業をされている方だとよくわかると思いますが、ほとんどのお客様はその時限りの、浅いお付き合いになります。
お互い顔も名前も覚えていなくて当然です。しかし、その無数のお客様との接客が、その人を作ってきました。
もしお客様が一人欠けていたら、今のその人とは少し何かが違っています。

他にも、ほんの行きずりの、どこのどなたともわからない人だけれど、ふとした立派な態度に心を打たれることもあります。
それもまた、浅くはあるけれどかけがえのない人生の一こまです。

相手の体面を傷つけず、やり過ごすのも大人の知恵

このように、あえて「浅い付き合いにすること」も、実は相手を大切にすることになります。
付き合いきれないことがどちらか、或いは双方がわかっているのに、浅くしきれず、互いに「求め過ぎてしまう」(「何でああなの!?こうしないの!?」)のは、相手を自分の都合に合わせたいだけなのです。

「ちょっと、付き合いきれないな」と感じたら、その気持ちに正直になることから始めましょう。
このことと、つんけんすることや相手の体面を傷つけることは全く別のことです。

「求め過ぎてしまう」けれど相手はその求めに応じないために、変わらない相手を責めたくなる、その現れとしてつんけんしたり、相手の体面を傷つけたくなってしまいます。
腹は立っても「付き合いきれない」「言っても変わらない」相手なら、体面を傷つけずにやり過ごすのも大人の知恵です。

そしてそのためには、自分が孤独に耐える力が必要です。

参考:孤独に耐える力と健全な人間関係には相関関係が 
スルースキルは成熟の証・つい「真に受けてしまう」貴方へ 

意識的に生きると「付き合う人を選ばざるを得ない」

自分が付き合っている人の平均の年収が自分の年収になるとか、付き合っている人は未来の自分像だとか言われます。

人は世界のすべてを意識することはできません。前述した通り「切り取った」世界を見ています。
そして「切り取った」世界の中にしか進むことはできません。

むやみに行動の量を増やすより先に、自分がどんな世界を「切り取って」いるかを振り返り、そしてそれを高め続ける努力をした方が、望む未来を手に入れられます。
山あり谷ありはやはりあるにせよ。

こうやって、どんな世界を「切り取りたいか」を明確に精緻にすればするほど、それと共感し合える相手はそう多くなくなります。

「違う」相手と無理に付き合わない、「浅い」関係にとどめておくのも、お高くとまっているわけではなく、そうせざるを得ないためです。

友達は少なくても一向に構わず、それもまた意識的に生きればこその成り行きです。

無料ステップメール「自分を大切にする7日間のレッスン」

自尊感情を高めるとは、自分を大切にすることと言い換えても良いでしょう。
「でも、具体的に何から始めたらいいの・・・?」の声にお応えして7日間のレッスンにまとめました。

《レッスンの一例》

● 体の声は心の声・体の状態に耳を傾ける
● 望まない人間関係に心の中で「No」を言う
● 「今・ここ」を生きるための自分への質問

Pradoの心理セラピー・セッションでお伝えしている内容を含んでいます。

どんな自分も否定せず、そのまま見て、耳を傾けることで「生きやすさ」は増していきます。
自分を大切にすることで、打たれ強く、柔軟で、ぶれない心を・・・!

 

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