うつなどによる長期休職

うつなどで長期休職・休養する時の6つの心構え

①「焦ってはいけない!」と思うほど人は焦るもの

今うつなどで職場を長期休職されている方が増えています。
人間の本性は大昔と根本的に変わらないもの、しかし社会は急激に変化しています。
その変化に中々対応しきれないのは或る意味当然です。

うつなどで長期休職に入った時「焦ってはいけない」という意味のことを聞いたり言われたりしたかもしれません。
しかし人は「焦ってはいけない」と思えば思うほど焦ってしまうものです。

「イライラせんとこ!」と自分に言い聞かせるとどんどんイライラするのと同じです。

潜在意識は私たちを生き延びさせるために働き続けます。そして生き延びさせるために時として辛い症状が出ることがあります。

ノロウイルスに罹ると、激しい下痢やおう吐、高熱など辛い症状が出ます。しかし、これらの症状が出なければ人はウイルスにやられて死んでしまいます。

心のことも、実は同じです。

逆説的に聞こえるかもしれませんが、「焦ってはいけない」と自分に言い聞かせなくても構いません。
焦る気持ちがあるのは「今の現状とは違う生活が出来る(筈だ)」と思えばこそ、その心の裏返しです。
でも今すぐにどうこうできない、このジレンマがあるのも人として自然なことです。

最初は難しく感じるかもしれませんが、ただ「焦る気持ちがあるんだなあ」とジャッジせずに受け止める、これが自分の心の癒しの土台になります。

②「ぐったりして休む」のは生き延びるための本能

肉体的な疲労よりも、精神的な疲労の方が疲れますし、中々その疲れは抜けません。
肉体的な疲労は睡眠や食事、入浴などで回復します。しかし精神的な疲労はそうではない、それは何故でしょうか・・・?

それは脳が「次に似たような事が起きた時にどうしたらいいか」を学習しようとしているからです。
つまり起きた出来事に「意味づけ」をする、という学習をしています。

「何でこんな目に遭わなければならないのだろう」
「何であの人はこんなことをするのだろう」
「何で私は~なのだろう」

これらの言葉は、脳が「意味づけ」をしようとする時に出てくるものです。
つまり、その人の脳が正常に機能している証拠です。その人の性格が後ろ向きなわけではありません。

ショックが大きい出来事ほど、脳は「次に同じような事が起きた時によりよく生き延びるために」「この出来事が起きたのはこれこれのため(せい)だ」と意味づけをして保存しようとします。
どうでもいい出来事にはそのようなことはしません。

しかし実際には、心のことであればあるほど「何で」の答えはわかりません。しかし脳は一旦受けた質問の答えをずっと検索し続けます。疲れ果てて当然なのです。

そしてこれらの意味づけをしようとている最中、他の出来事を経験してもらったら脳がパンクするため、強制的に休ませています。
これが「辛い出来事の後はぐったりして何もする気が起きない」の正体です。

少し前までは、職場や地域社会に「お母ちゃん」や「兄貴」や「横町の御隠居」のような知恵袋的な存在がいて、「自分ではわからない成熟した大人の知恵」を授けてくれました。
そうすると「ああ、そうなんだ」と視野が広がり、「何で~なのだろう」という答えの出ない質問をし続けることはせずにすみます。

今はこうしたつながりが希薄で、また多くの人が余裕を失っているため「人生の先輩の知恵を借りる」機会が減っていることも、うつの増加の背景にあるのでは、と推測されます。

③「息をしているだけで充分」な時も人生には起こりえます

私たちは誰もみな、大なり小なり山あり谷ありの人生を生きています。
しかし多くの人は「平坦で楽な道を歩きたい」と願っていることでしょう。辛いこと悲しいことを、あらかじめ望む人はいません。

ですから、人間はいつもいつも元気でなくてもいいのです。

私たち人は頭でつい評価を下しがちです。元気がいい=良い、ぐったりとして疲れ果てている=悪い、など。
ぐったりと疲れ果てうつ状態になることを、誰も予め望まないので「悪いことが起こった」と判断しがちです。しかし私たちは、あらかじめ望まないことからこそ、より多く、そして深い学びを得ることが出来ます。

だからこそ、「今までの人生の辛い出来事を、全て取り除いてほしいと思いますか?」と尋ねたら、ほとんどの人が「いいえ」と答えるのです。

今は元気が出ない、ぐったりとして何もする気が起きない、そんな時は息をしているだけで充分です。
そしてできれば、次は水を飲む、水を飲めたらポカリスエットなど少しでも栄養の取れるものにしていく、そんな風に少しずつ、自分を労われれば充分です。

④焦りも不安も、心の中で起こることをジャッジせず、受け止める

うつの渦中にいる時は、「うつが治りさえすれば焦りも不安も消えてなくなる」と考えがちかもしれませんが、現実は実はそうではありません。
生きている限り、未来のことは誰にもわからないので不安が生じるのは当然のことです。

不安を感じたくない、感じるまいとすればするほど、「他人」や「結果」をコントロールしたくなる気持ちが強くなります。
嫌われたらどうしよう、評価を得られないと動揺する、「望んだような反応をしない」相手を憎むなど。
これが人間関係をこじらせたり、自分に却って不要なストレスを掛ける原因となります。

うつが回復する、ということは、不安が全くない人生を歩める、ということではありません。

不安はあっていいし、そもそもあるもの、消えてなくならないもの、それに振り回されたり見て見ぬふりをするのではなく、受け止めて客観視できる自分が内側から出てくることが真の回復です。

⑤心理セラピーは「自分のパターンを変えたい」気持ちが起こってからでOK

心理セラピーはいつどんな場合でも効果が出るわけではありません。
疲労困憊している時、ただ休みたい時はセラピーを休んで下さい、と当Pradoではお願いしています。

気持ちを誰かに聞いてもらいたい、と思うのも自然なことですが、感情を吐き出すのは客観視のため、そこからやがては「自分のパターンを変える」準備のためです。

客観視する意思がなければ(「可哀そうな私を可哀そうがって下さい」だけでは)却って依存を生み、役に立たないパターンを強化してしまうことも起こります。
「傾聴」がどんな場合も常に効果的なわけでもありません。

「将来同じような事が起きた時、違う選択が出来るように自分のパターンを変えたい、変える必要がある」「でも自信がない。変わるのが怖い自分もいる」といった心が揺れ動く時期を経て、「やっぱり変えよう」と決意する、人間はこうした段階を経て自分のパターンを変えて行きます。

心理セラピーはこの「心が揺れ動く」段階から行うことが出来ます。

そうしたことを考えることすらしんどい時は、周囲の人が勧めたとしても、無理にセラピーを受ける必要はありません。

⑥職場復帰後のケアも大切

職場復帰した後も、体の大病をした後と同じくケアが必要です。
人事部や職場の上司と勤務条件などをよく話し合って、徐々に慣れて行ける環境が整うことがまず望まれます。

そして休んでいた時と同様、復帰後にも第三者のサポートがあった方がより望ましいです。復帰とは言え、休んでいた時とは環境が変わりますから、どんなに配慮してもらってもストレスがかかるのも当然です。

また人間は体と心の状態を見て見ぬふりして、つい頭で引っ張ろうとしてしまいがちです。

復帰した後も心が揺れる時はあり得る、自転車の補助輪を付けるのと同じで、他人のサポートを存分に活用することをご自分にまず許して頂ければと思います。

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自尊感情を高めるとは、自分を大切にすることと言い換えても良いでしょう。
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《レッスンの一例》

● 体の声は心の声・体の状態に耳を傾ける
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Pradoの心理セラピー・セッションでお伝えしている内容を含んでいます。

どんな自分も否定せず、そのまま見て、耳を傾けることで「生きやすさ」は増していきます。
自分を大切にすることで、打たれ強く、柔軟で、ぶれない心を・・・!

 

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