潜在意識の特徴 ⑥何をやったかより、どんな心が込められているか

修道女渡辺和子さんの若き日の逸話

ノートルダム修道会の修道女、渡辺和子さんは、岡山のノートルダム清心女子大の学長を長く務め、また「美しい人に」を始めとした多くの著作でも知られています。
その渡辺さんが、修道女になる一つ手前の、修練女としてアメリカで修行していた時のお話です。

渡辺さんは修道院に入る前は、大学で英文秘書として、戦後間もなくの当時としては、大変珍しかった女性管理職としてバリバリ働いていました。
ところが修道院での仕事は、掃除、洗濯、皿洗い、繕い物等々、キャリアウーマンだった渡辺さんからするとつまらない、面白くない仕事だったそうです。
勿論そのような本音は口には出しませんでしたが、態度や、手つきにおのずと現れていました。

ある日、修道院の広い食堂で、長いテーブルの席に一枚ずつお皿を置くように命じられました。
渡辺さんの仕事ぶりを見ていた先輩の修道女が、渡辺さんにこう尋ねました。

「あなたは何を考えて仕事をしていますか」
「別に、何も」
するとその修道女はこう言いました。
「あなたは時間を無駄にしている」

驚いた渡辺さんに、更にこう告げました。
「その席に着く一人一人のために、祈りながらお皿を置きなさい」

「何を、どれくらい、上手にやったか」よりも大切なこと

顕在意識は、「より上手にできたか、よりたくさんやったか」を重視しますが、潜在意識は「どのような心が込められているか」を重視します。

判断は顕在意識の領域です。ですから「上手/下手」「たくさん/少し」「難しい/易しい」など定規を当てて測れることを重視します。

「どのような心が込められているか」は、定規で測れるようなことではありません。しかし、私たちの潜在意識同士は、皆つながっていますので、「どのような心が込められているか」は言葉に出さずとも、或いは上手に隠しているようでも、必ず伝わってしまいます。

例えばお洋服屋さんの販売員が、お洋服が大好きで本当にお客様のためを思って接客していたら、少々販売スキルが洗練されていなくても、その心意氣はお客さんに伝わるものです。逆に「売らんかな」だけの販売員さんは、どんなに笑顔を作って洗練された販売スキルを持っていても、やはりその心はお客さんに伝わってしまいます。

またプレゼンテーションにおいて、プレゼンテーターは「何を話すか」に意識が向いてしまいがちですが、聴衆には「何を話したか」よりも「どのように話したか」、つまりどんな心がそこに込められていたかに印象づけられています。

自分と向き合うとは「どんな心でそれをやったか」

人間の行動の動機には二つしかない、それは愛か恐れかだと言われています。

人間の心の幸福には、どんな動機でそれをやったかが、非常に重要です。例えば、怒りが全て悪いのではありません。怒る/怒らないよりも、何に対してどのように怒っているのかがはるかに重要です。自分の尊厳が傷つけられたから怒っているのか、自分のエゴが通らなかったから、拗ねて怒っているのか。

自分と向き合うとは、どんな動機、どんな心でそれを選んだのかに向き合うことでもあります。

同僚の残業を手伝うのも「ここであの人を手伝っておかないと、後が面倒だから」の打算や、「あの人がピリピリしてるのが嫌だから、自分の仕事を後回しにしてでも手伝う」の迎合なのか、「自分の今日やるべき仕事は既に済んだし、急いで帰らなければならない用事もないし、残業を手伝った方が、全体の仕事がスムーズに回るから」という、自分の責任を果たした上で、全体のことを考えてやるのかで、自尊感情のあり方は変わります。

見かけは同じ「残業を手伝う」であっても、こうした動機の積み重ねが、5年後10年後に大きな差になります。そしてそれは、自分が自分に向き合っていなければ、誰も注意してくれないのです。

【音声版・境界線とは「No」を言うこと・流されない生き方のために】


【このような悩みを抱えている方へ】

・適切な「No」を言えるようになりたい。迎合したり、操作されたくない。自分の意志で人生を生きたい。
・流されてしまったことに後悔している人。「もうあんなことは繰り返したくない。自分の子や孫に、同じ過ちを犯してほしくない」「どうやったら流されずに、勇氣を持って断れるようになるのかを知りたい」

【音声教材を聴くことによって得られる効果】

・何故「No」を言うことが大事なのかが再確認でき、やりやすいところからチャレンジできる。
・「No」を言うために必要なこと、限界設定、責任、結果予測、選択肢を増やす等、「遅い思考」を鍛える意義がわかる。
・親に反抗できなかった人は、親(大人)の言いなり良い子になることをやめる決意ができる。自分と親の関係性を見直すきっかけにできる。
・日常の中で小さな「No」に躊躇しなくなり、「他人にどう思われるか」ではなく「自分がどうしたいか」「何が責任を果たすことなのか」で物事を取捨選択し、たとえ結果が思わしくなくても、「自分が選んだ」ことそのものに対しては自負を持てる。

【全6回のテーマ】

第1回  結果を負うのは自分しかいない。「No」を言わなければ「Yes」と言ったと見なされる (約17分・無料で公開します)

🔗第1回 要約・氣づきメモ

第2回 「No」を言いづらい時、何を恐れているのか (約17分)
第3回 「人は安心の名の下に自由を手放す」責任と結果予測 (約14分)
第4回  速い思考と遅い思考・現実を見ることと選択肢を広げること (約18分)
第5回  思春期の頃、親に対して「うるせえ!クソジジイ!クソババア!」と言えましたか? (約15分)
第6回  境界線の内側には良いもの、外側に悪いもの・境界線は真の自由と自立のために (約16分)

5500円(税込み)振込み手数料はお客様負担になります。

まず第1回を試しに聴いて頂き、ワークに取り組まれた後、「もっと勉強して実践したい」方は、以下のフォームにてお申込みくださいませ。
振込先の銀行口座をメールにてご案内します。お振込み確認後、URLとパスワードをメールにてお知らせいたします。

もし、お申し込み後2、3日経っても、弊社からのメールが届いていない場合は、受信メールのゴミ箱に入っていないかご確認くださいませ。
やはり届いていない場合は、大変お手数ですが、弊社へメールかお電話にてご連絡くださいませ。


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