セッションの流れ・料金
Pradoの心理セラピーの目的
皆さまの中にも、人知れず以下のような事柄に悩まれているかもしれません。
- 成人した今でも、親の過干渉、支配、依存に悩む。
- 「No」が言えない。本当は「No」なのに「Yes」と言ってしまったり、不本意な選択をして、その自分に失望したり、怒りを感じる。何が自分の「Yes」か「No」かがわからなくなり、周囲に合わせ続けた結果、自分を見失ってしまう。同調と協調を混同する。
- 人の目が過剰に氣になる。「本当の自分」を他人に見せたら受け入れてもらえないのではと悩む。
- 就活や婚活が上手くいかないと、「自分がダメだ」と自己否定感が強くなる。
- 配偶者との信頼関係を見つめ直したい。配偶者のモラハラや無関心に悩む。
- 周囲の期待に応えてばかりで疲弊したり、逆に相手の望みや痛みを汲み取れず、孤立してしまう。
・・・など、心の悩みは事程左様に千差万別です。
千差万別の心の悩みですが、当Pradoでの取り組みは、ただ一つのことに集約できます。
「悩みの中から、その方固有の『成長課題』を引き出し、共に乗り越え、あるがままの自分を大切にできる自尊感情を高めること」
生きづらさや自己否定、自分へのダメ出しがやめられない時、即ち自尊感情が下がっている時、いつの間にか肩や背中や、表情がこわばっていたり、何となく毎日がどんよりと暗く見えているかもしれません。
自尊感情とは、「私は私でいい」「そのままの私で価値がある」と、頭ではなく体がホッとしたり、胸の奥が温かくなったり、あるいはしっかり地に足がついて深く息を吸えたり、そんな感覚を感じながら日々を生きることです。
そしてまた、自尊感情はふとしたことで、氣づかぬうちに下がることも珍しくありません。まず自分の感情を正直に感じ受け止め、自分にとって何が大事か、どうしたいのかを考え、すぐに取り組める小さな行動に移す。ごく当たり前のようですが、意外と勇氣が要るもののようです。人間の脳には「どんなに破滅的なことであっても、慣れたことを繰り返したい」特性が万人にあり、それは氣づきにくいものだからです。
それでもなお、これは誰かにできて、誰かにはできない類のものではないと、多くのクライアント様と取り組んだ後に、確信するに至りました。どんな人でも小さな実践を通して、勇氣を育むことはできるのだと。
悩みの中には、私たちが本当に大切にしたいものが潜んでいる、そのようにしばしば感じます。悩みがあること自体を問題とするよりも、私たちは何を大切にし、何を問題と感じているのか——その問いを、今あらためて見つめてみることができるかもしれません。
「問題を取り除きたい」と願うのは、ごく自然な心のありようです。ですが多くの心の問題は、自尊感情が低下している結果として起きてしまいます。
例えるなら、体の症状は、免疫が体の中で戦っている証拠。症状を「抑えてしまう」のは、体内の「戦闘部隊」に「あんたたち、もう働くな」と実は言っているようなものなのです。そして免疫力が高まれば、症状として自覚される前に抑えてくれたり、「ちょっと喉がイガイガするな」程度のうちに薬に頼らなくても自然治癒力で治してくれます。
同様に、自尊感情が充分に高まると、「あれ、これは変」「何か嫌だな」の小さな違和感の内に対処できるようになります。或いは、生きていれば問題は「起きてしまうもの」と受け止め、それらに恐れを感じたとしても、腹を決めて向き合っていけます。雨の日も、嵐の日も人生にはあり、「そういうこともあるよね」と思いつつ対処ができる、これが自尊感情が高まった一種の境地のように思います。
詳しくは、以下のページをご参照くださいませ。
人生はどのような問いを自分にしてきたかの集大成私たち人間にとって、人生が変わるとはどういうことでしょうか・・・?人は中々簡単には変わらない、しかし、5年前の自分と全く同じ意識の人はそうそういないとも思います。ところで、私[…]
当Pradoの心理セラピーは医療行為ではありません。
セッションの開始に際し
セッションの成否をやはり大きく左右するのは、クライアント様ご本人の決意・自発性、言い換えれば時にはクライアント様の「取り組みたい」氣持ちが熟すのを待つこと。それもまた、セラピーの一環と私は考えております。
人は椅子から立ち上がろうとする人に、手を添えて力を貸すことはできます。しかし、座っていたい人を無理やり立たせることは、残念ながら誰にもできません。人はついやりたくなってしまうものかもしれませんが。それでも誰しもが経験するように、脅したりすかしたりして無理に立たせたところで、いずれまた座ってしまいます。
人生には「お先真っ暗」「暗澹たる氣持ち」になることもやはり起きるものです。その時、他人はその混乱に光を当て、その人の真の望みや、小さな一歩を共に探ることはできます。やがてその人自身が自分の灯りを自分の手で持って歩み出す。共感はそのプロセスを支えるものだと実感しています。人は感情や痛みを通過する存在。それを避けるというより通り過ぎて、やがて自己尊重を生きる。それが自尊ということだと、皆さまの個別の経験を通して感じ取って頂ければ幸いです。
セッションの流れ
① 初回にPradoの心理セラピー・セッションの方針の説明をします。
クライアント様、セラピスト双方の同意を得た上でセッションを開始します。同意書にご署名を頂いた段階で料金が発生します。
(同意書2通に双方の署名をし、保管をお願いします)(約30分)
② クライアント様の現状をお伺いし、目標設定を行います。
初回セッションの前に、「セッション完了後どのような自分になっていたいか」を1~3つまで考えてお持ちいただきます。
「まだ漠然としている」「何となく、こんな感じ」で構いません。まずは方向づけのきっかけで充分です。
「問題ではなく、目標に意識を向けること」の意義を説明しつつ、クライアント様の背景をお話しできる範囲内でお伺いします。
クライアント様が何に傷つきどんな感情を感じているのか、そこから人生において何を大事になさっているかの価値観を掘り下げます。価値観はその方のアイデンティティの土台であり、また困難を乗り越えるモチベーションの一つです。そして、最終的にその時のクライアント様にとって必要な「成長課題」をお話の中から探り出します。
問題と課題は異なります。人は問題(困っていること)はわかっても、課題(何をどうすればいいのか。何に取り組めばいいのか)は中々わかりません。「腰が痛い」のはわかっても、腰痛の原因は多岐にわたり、「何に取り組むべきか」は自分では中々わからないこともあります。また、違うことをやってしまうと、腰痛が治らなかったり、時には却って悪化してしまいます。
「行き詰っている」のは、今はどうにもできない状況のためということもあるでしょう。ですが、意外と「違うことをやっている」ためのことも、私たちにはしばしば起きています。それはその人自身が悪いのでは決してありませんが、結果的に自己否定感の原因にもなりかねません。「課題を引き出す」意義はそのためでもあります。
「他では話せないこと」もどうぞお話し下さい。言葉に出すプロセスで、「自分は何を大事にしたかったのか」「次はどうできればいいのか」がわかっていくことも往々にしてあります。また逆に「今は口に出せないこと」「言葉にしきれないこと」は、無理にお話しする必要はありません。
怒りや悲しみを感じ切ることは、癒しの必要条件です。自尊感情が余りにも低くなると、悲しいことに自分を蔑ろにされても怒りを感じられなくなってしまいます。例えばいじめや親からの侵害が続いてしまうのは、いつの間にか怒りを感じられなくなっていることも、原因の一つと考えています。自尊感情が高まると、今現在の怒りだけでなく、過去の「蔑ろにされたこと」への怒りを感じられるようにもなります。恰も免疫力が上がればこそ、発熱したり痛みを感じられるようになるのと相似形です。
一方で、大人は残りの人生の全てを「お母さんの馬鹿!」「この毒親、私に謝って改心しろ!」と怒り続けることに費やして良いわけではありません。怒りを否定せずに受けとめられるようになること。かつ「そう簡単に蔑ろにされない自分。もしくは、蔑ろにされそうになったら、毅然として退けられる自分」その境界線が育ってこそ、自尊感情は高まります。そうでなければ、また同じことの繰り返しになり、「またあんな嫌な目に遭ったらどうしよう」の不安に苛まれてしまいかねません。
成長課題とは、上記の例で言えば「そう簡単に蔑ろにされない自分。もしくは、蔑ろにされそうになったら、毅然として退けられる自分になる」といったことです。この成長課題を果たしてこそ、癒しの十分条件になります。それを日常の小さな、すぐにできることで取り組んでいきます。
人は最期の死ぬ瞬間まで、その人固有の問いを持ち続け、「成長課題」を果たし続けるものだと思います。それは裏から言えば、人間の未完成性を引き受けることです。「あるがままの自分で良い」とは未完成性を受け入れ、だからこそ人生は生きるに値する、その実感でもあるでしょう。
頭で考えた「目標」は時に「辛い現実から逃げること」になることがあります(「もう離婚する!」「もう会社辞める!」「お母さんなんか嫌いだ!もう家を出る!」)。
緊急避難が必要なこともやはりあります。しかし「辛い現実から逃げる」に終始するだけでは、残念ながら結果的に自尊感情の低下を招いてしまいます。
最終的に自尊感情を高めるような目標が「成長課題」です。
最も重要なステップです。
③ クライアント様の「自分を制限している思い込み」をお話の中から探ります。これは通常人は意識できていません。人間の脳は、様々な想念を、磁石が瞬時にクリップをいくつもくっつけるように、くっつけてしまいます。そのクリップを一つ一つ外していき、もう手放していいものか、今後も大事にして良いものかを仕分けします。これもまた、ご自身の棚卸の一環であり、かつ「新たな人生を生き始めるための整理」でもあります。
弊社のセッションが通常(45分から1時間程度)より長く時間を設定しているのはこのためです。今は手放していい想念、思い込みも、理由があってそこにいました。「理由があってそこにいた」と受け入れられてこそ、過去の自分を否定せず、かつ、今後の人生は単なる過去の延長ではない、そのように生きられるのだと思います。
④ 最後にセッションの振り返りを行います。
また次回セッションまでにやっていただく小さな宿題を出しています。この宿題はクライアント様が「やってみたい、やれそう」と思えるものを、話し合って決めています。宿題を日常の中で実践することにより、新たな氣づきを得られるでしょう。氣づきとは、言葉にすれば「当たり前のこと」。ただ、その人に最もふさわしいタイミングで現れます。氣づきを重ねることにより、誰とも比べなくていい、今の自分が良くも悪くも等身大の自分であり、その自分に正直に生きる、言葉を換えれば自分をごまかさないことの大切さを実感されるでしょう。
宿題は、例えば「どんな感情も、否定せずそのまま受け止めてみる」(ほとんどのクライアント様に最初の段階で出しています)、「『こうなりたい人』を三人探す」「以前『断りたかったけれど、断り損なったシチュエーション』を3つ考え、今ならどう断るかをシュミレーションする」など、様々です。
(②&③&④合わせて約2時間)
2回目からは、セッションの冒頭に、前回から今日までの振り返り、特に宿題をやってみての変化や気づきをお伺いします。
あくまで大まかな流れであり、状況に応じて変えて行く場合もあります。
心理セラピーは短くて1週間、通常2~3週間、長くても1ヶ月の間隔で受けて頂くことをお勧めします。
セッションとセッションの間の、日常生活が寧ろ本番です。セッションは作戦タイム、舞台裏と捉えて頂ければと思います。今は知識や情報は簡単に手に入る、寧ろ溢れかえっている時代です。知識や情報は、クライアント様の問いのヒント、地図や道標にはなりますが、それ自身が人生を変えるものではないようです。セッションで日常を振り返り、ご自分だけの氣づきを得て、更に日常の中で実践する、この二つが変容のためには不可欠と考えています。
原則対面セッションですが、ご遠方、子育てや介護中等で通えない場合は、Teams(スカイプ)でのセッションも対応しています。
ただし、「同じ空間を共有する」ことは心にも大きく影響しますので、Teams(スカイプ)セッションは対面に比べて精度が落ちる可能性があります。あらかじめご了承くださいませ。
ただし、事前にメールによる同意書の送付や、初回セッション料金のお振込みをお願いしますので、1週間程度の余裕を持って、お申し込みくださいませ。
Teamsのダウンロードについては以下のリンクをご参照ください。
期間はご相談内容、クライアント様の置かれている状況、及び通われる頻度等によります。個人差が大変激しく、1、2回で完了される方から、特に家族関係のケースでは、半年を超える場合も弊社では少なくありません。
セラピー期間の終了に関しては、クライアント様とセラピストの合意の上で決定します。最も重要なのはクライアント様の納得、「自尊感情を高める習慣が身に着いた」と思える自信です。
セッション料金
初回 2時間半 27500円
2回目以降 2時間 22000円 (いずれも税込)
1回ごとにお現金にてお支払い頂きます。クレジットカード等はご利用できません。
また一旦お支払い頂いたセッション料金はいかなる事由を以ってもご返金には応じられません。
当日のキャンセルのつきましては、セッション料金の全額を次回セッションの際に併せてお支払い頂いております。
ですので、ご予約の変更はできるだけお早めに、遅くとも前日までにメールもしくは電話にてご連絡下さいませ。
また、15分以上の遅刻はキャンセルされたものとして扱わせて頂きます。
あらかじめご了承くださいませ。
経営者・管理職の方のメンターやアドバイザーとして
経営者様の心のあり方が、良くも悪くも、会社の業績にも影響することがあります。特に親との関りの中で、傷ついた自尊心が回復されないままだと、立場の弱い部下、取引先などに、ご本人に意図はなくても、無意識の内に悪影響が出てしまう。そして残念ながら因果関係がわからないまま、その状況が続いてしまう例は実はそう珍しくありません。社内の人や、経営コンサルタントなどには話せないことは、心理セラピストの活用をご検討くださいませ。
また、社内のコミュニケーション、信頼関係作りには、ともすると技術に偏りがちな、コミュニケーションスキルだけでは足りず、人間心理の理解が必要なこともあります。個別具体的な事例に沿って初めて、理解が進むことも少なくありません。こうしたご相談もお受けしています。
ご家族様への支援について
心理セラピーは、残念ながらどんな場合にも効果を発揮するわけではありません。
冒頭にも触れた通り、症状を抱えているご本人様がセラピーを受ける準備が整っていない場合は、一旦中止の判断を下すことがあります。却ってご本人様を追い詰めかねないからです。
その場合、ご家族様へのセッションに同意の上で切り替えることができます。
善意のつもりの言葉がけが、しばしば逆効果・悪循環になってしまうことがあります。コミュニケーションは、善意や愛情の基盤の上に、具体的なスキルが伴ってこそと、私自身実感しています。これもまた、終わりのない修練を要しますが、原理原則の「型」は或る程度の期間と実践で身に着けられます。
ご家族様の取り組みの結果、ご本人様が改善したケースもあります。
心理セラピーは「この状況を何とかしたい」と思っている方にこそ、効果を発揮します。必ずしも「症状を抱えている方」でなくてもいいのです。
サイコパス、人格障害、その疑いのある人から「受傷した」方、ターゲットになっている方へ
まずは自分を責めないことです。
そして一人で抱え込まないこと、特に境界性人格障害の人からの受傷は、他人からはわかりづらく、孤立しがちです。この孤立がまた傷を深めかねません。
できれば早めにお越し下さいませ(弊社ではなくても、理解のあるセラピスト・カウンセラーであれば構いません)。
一人で抱え込む時間が長くなればなるほど、「毒がまわる」時間が長くなってしまいます。
そしてこればかりは、ただ時が解決してくれる類のものではないようです。
受傷の経験がない人には、この辛さは簡単にはわかってもらえませんし、「わかってもらえなかった」がより傷を深くしてしまうことがあります。
また現在ターゲットになっている、もしくはターゲットにされやすい方も、できるだけ早く、理解あるセラピスト・カウンセラーにご相談されることをお勧めします。
普通の善意の人であれば、どんな人も「ターゲット候補」になる可能性はあります。しかし「ターゲット認定」されるかどうかは、明らかに違いが見られます。「ターゲット候補」の間に、一分一秒でも早く逃げ切れるかです。
低い自己価値感を埋め合わせるために自己犠牲を払ってしまいがちな人、いい子でいる癖がついてしまっている人ほど「ターゲット認定」されやすい傾向にあります。
「何とかしてあげたい」のヒロイズムで関わることは、相手のためにも決してなりません。却って相手の症状を進めてしまいます。
このことにも、自尊感情の有無が大きく関わっています。
昨今、インターネット上で「人格(パーソナリティ)障害診断」のサイトが数多く流布しています。素人がよく知らずに作っているものもあるので、くれぐれも鵜呑みにしないよう注意喚起します。どんな人も、大きなストレスがかかり、自我の状態が弱くなると、「1時間ごとにジェットコースターのように正反対の感情が湧き上がる」ことはあります。
このことと、境界性人格障害の病理は全く異なります。「慢性的な不安を埋めるために、自分に好意を持ってくれる人をサンドバッグにしたい。サンドバッグ、即ちターゲットを得るために、人の好意を得ようとする。ターゲットを探さずにはいられない」この発想を常にしているかどうかです。
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Q セッションは何回くらい受ければいいのでしょうか?A ご相談内容により、またその時のクライアント様の状況により、大変個人差が激しいことをご了解下さいませ。早い方で1、2回、長くかかる方では半年を超えることもあります[…]
心理セラピーの効果が出ない時とは皆さまはどのような時に心理セラピーが効果を上げ、どのような時が効果が出ないとお考えになるでしょうか・・・?クライアント様の置かれている状況や、問題の深刻さが影響すると思われるかもしれません。[…]

