自尊感情にまつわるコラム

自尊感情とはかけがえのなさ・同じ目の高さに立つために

誰をも上にも下にも見ない態度

NHKの「鶴瓶の家族に乾杯」「にっぽん縦断こころ旅」「関口知宏の鉄道の旅」「井浦新 アジアハイウェイを行く」などの番組を、時々ですが楽しみに見ています。
海外、国内の違いはありますが、いずれもその土地に暮らす普通の人々を訪ね、交流する番組です。

井浦さんの番組は別として、他の番組はかなり長く放送されています。人気があるのでしょう。

鶴瓶さんにしても、火野正平さん、関口さん、井浦さん全員が、出会う人々と同じ目の高さに立ち、物おじせず、相手の懐に自然に入っていけることに私は注目しています。

個性はそれぞれ違います。

鶴瓶さんは、今あった人にも「お父さん」「お母さん」、時には下の名を呼び捨てにして呼んだりします。呼び捨てにされても嬉しそうなのは、鶴瓶さんの人懐っこさと、温かさが伝わるからでしょう。
これは誰もができることではありません。

井浦さんはどんな人にもー子供にもー敬語で話しかけます。

ただ4人とも、どんな相手にも、少しでも相手を下に見たり、逆に「偉い」ような人だとぺこぺこしたり、そのような態度は取りません。
視聴者はその辺は敏感なもので、こうした「不快」を感じるとすぐに苦情が来て、降ろされるものだそうです。

ドラマと違い、長時間素の自分をさらす番組ですから、演技でこうした態度が取れるものではありません。

人を見下す、卑下する、振り回すのは自分を軽んじているから

人に対する態度は、その人が自分自身をどう扱っているかの反映です。
自分を大切にするその度合いと同じ程度にしか、他人を大切にはできません。

人を見下したり、逆に卑下したり、再々の遅刻や約束を破ったり、嘘をついて欺いたりは、その人が自分自身を大切にできていないからです。

潜在意識は主語を理解しません。人を見下しても、卑下しても「人間=粗末に扱われるもの」という暗示が入ります。

自分可愛さに見下しているかのようですが、潜在意識は自分と相手の区別をつけません。
見下すから「他人=人間=自分=粗末に扱われる」暗示が入るのと同時に、潜在意識は入った暗示を実現しようとするので、「粗末に扱われる私」がどんどん実現してしまいます。

「粗末に扱われる私」を一時しのぎでごまかそうとして、また人を見下したり振り回したりして、優位に立った「気分」になる。これは脳内にドーパミンと言う快感物質が出るためです。
麻薬の摂取も脳内にドーパミンを出すためですから、やっていることは薬物中毒と一緒です。

大女優・森光子さんが決して遅刻をしなかった逸話

亡くなられた森光子さんは、日本を代表する大女優の一人でした。年齢的にも立場的にも、自分より上の人がいない状況になっても、決して遅刻をしないことで有名でした。

森さんほどの人なら、他の人が待っていても当然のようにも思えますが、決して遅刻をしない、だからこそ、彼女の存在感は増したのだと思います。

大先輩の森さんが必ず時間通りに来るのに、まして後輩の俳優さんたちは決して遅刻などできなかったでしょう。もしかすると森さんは、こうしたことで後輩に「あるべき姿」を背中で教えていたのかもしれません。
どんなに上の立場になろうと、決して人を待たせるものではないということを。

一流の人ほど遅刻をしないものですが、それは「自分が決めたことは実現する」をそのたびごとに入れているからです。

そしてまた、人の命は時間でできています。時は金なりではなく、時は命です。誰にとっても人生の時間は有限で、そして二度と戻っては来ません。お金は、失ってもまた得ることができます。しかし時間はそうではありません。

遅刻をしないこと、人との約束を安易に変更しないことによって、「(自分も相手も)命はかけがえのないもの」という暗示を、知らず知らずのうちに入れています。

それが、「自分はかけがえのない存在」という自尊感情につながります。

自尊感情とは「かけがえのなさ」嘘をつかない、人を欺かない、ずるをしないことの重要性

そしてまた、潜在意識の中では「かけがえのない存在=自分=人間=他人」になっていきます。

冒頭に挙げた、鶴瓶さん達の態度は、自分をかけがえのない存在だと思っていればこそ、他人も同じようにかけがえのない、大切な存在だと受け止めている、その証です。

私たちはしばしば、能力や評価を得れば自信がつくと思いがちです。確かに、特定の技能に関してはそうでしょう。

しかし、自分自身に対する自信は、それとは全く違う性質のものです。能力の高い低いで自分を推し量っていては、他人にも同じ尺度で推し量ることをしてしまいます。
そしてまた、能力や評価は失われうるものです。

自分を心底かけがえのない存在だと思っていたら、(相手を傷つけない目的以外の)嘘をついたり、人を欺いたり、ずるをすることなどできるでしょうか。
また逆に、目先の利益に目がくらんで、嘘をついたり人を欺くことをするから、自尊感情がまた下がるのです。

自己啓発や心理系のセミナーでありがちな「○回でトラウマが消失します」「一瞬で信頼関係が築けます」「望みどおりの人生が送れます」と言った、煽り文句に決して騙されてはいけません。

誰かが、○回でトラウマが消失したことはあるでしょう。しかし、すべての人に当てはめられるものではありません。「今はトラウマに向き合う準備ができていない」ことも多々あります。無理にこじ開けたらいけないことも少なくありません。

また、信頼関係は一瞬で築けるものではなく(これは「ラポール」と言う「息の合った状態」を指すのだと思われます。ラポールは信頼関係の最初の一歩に過ぎません)、「望まないことが起こらない」人生はありません。

心が弱っているために判断力がにぶりがちな人を、こうした煽り文句で釣り上げる行為こそ、それをやる本人たち自身への自己虐待に他なりません。

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自尊感情を高めるとは、自分を大切にすることと言い換えても良いでしょう。
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● 体の声は心の声・体の状態に耳を傾ける
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Pradoの心理セラピー・セッションでお伝えしている内容を含んでいます。

どんな自分も否定せず、そのまま見て、耳を傾けることで「生きやすさ」は増していきます。
自分を大切にすることで、打たれ強く、柔軟で、ぶれない心を・・・!

 

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