セッションを終えて(30代 男性・父親との葛藤)

① 弊社Pradoの心理セラピーを受けようと決めたきっかけはどのようなことでしたか?

息子が三歳を迎えたころから、何か自分の中に恐れが湧いてきました。息子がかわいくないわけではありませんが、何かぎくしゃくしてしまう、息子もそれを敏感に感じ取ります。私に近寄ってこようとしなくなりました。一番かわいい盛りなのに。

私は決して子供が嫌いなわけではありません。甥や姪(姉の子供)には、素直にかわいいと思い、自然に接することができるのに、肝心のわが子にそれができない・・・。
妻もそれを感じ取り、些細なことで口げんかをしてしまうようにもなりました。

同僚が、わが子の写真をスマホの待ち受けに入れて、仕事中にそっと見ている。自分はそうした親馬鹿になれないことが、急に不安になりました。

そんな折、Pradoの記事を検索で知り、繰り返し読むようになりました。まるで、自分のことが書かれているようでした。

妻に思い切って、Pradoのセラピーを受けようかと話すと、妻も実はPradoの記事を読んでいた、と告白しました。

いつの間にか、妻にも精神的な負担をかけていたかもしれません。費用のこともあるけれど、それよりもこのままじゃいけない、という一心でした。

② セラピー・セッションの中で、印象に残ったものはどんなことでしたか?いくつでもお答えください。

足立さんは丁寧に話を聞きながら、自分では考えたことのない質問をよくしてくれました。
「息子さんに恐れを感じる時、どんな心の声が聞こえていますか?」とか、「恐れは未来に起こることですね。このままだと何が起こると恐れているのでしょう?」など。

漠然とした恐れの正体が、少しずつ明らかになってきました。

「どんなに頑張っても、ほめたり励ましたりしない父。テストでよい点を取ると機嫌がよいが、『良く頑張ったな』とは言わないことの違和感」でした。

父は暴言を吐いたり、暴力をふるったりはしませんでした。家にお金を入れないということもない、真面目な会社員であり、はたから見れば普通の父親でしょう。

しかし何故か、私は父を尊敬しているとは思えませんでした。大学まで出してくれたことには感謝はしていますが、心から「ああ、ありがたい」ではなく、頭でそう思っているような感じでした。

私は、頭がいいわけではありませんが、要領が良かったのでしょう。学校の成績がそこそこ良かったのです。高校も大学も、いわゆる「いいところ」に進学しました。

その時父は喜びましたが、私のためではなく、まるで自分が勲章を得たかのような喜び方でした。私を見ていなかったのです。私の進学は、私の将来のためではなく、父が自分の身を飾るアクセサリーでしかなかった・・・。

その虚しさと寂しさ、そしてもしかすると、自分も息子に同じことをやってしまうのではないかという恐れだったということに、愕然ともしましたが、恐れの正体がわかってホッともしました。

これらのことは、自分一人ではわからないことでした。足立さんが私のとりとめのない話を整理し、言葉にしてフィードバックしてくれたからこそです。

そしてその回のセッションで「お父さんが実際にどんなつもりだったかは関係ありません。○○さんの心がそう感じていた、ということが重要です」と言ってもらえました。

もし友達にこんな話をしたら、きっと「お父さんはそんなつもりじゃなかったんじゃないの?」などと言われるでしょうね。やはり専門家に聞いてもらって良かった、と思いました。

そして「○○さんは、結果ではなくプロセスを承認することを、大事になさっているのでしょうね」と指摘され、自分では気がつかなかった価値観が明確になりました。そして父は、プロセスではなく結果しか見ていなかった、それが子供の自分にはとてもやるせなかったのだと。

また「○○さんが、他人に対して、結果ではなくプロセスを承認したどんな経験がありますか?」と尋ねられました。答えられず黙っていると、「では質問を変えましょう。○○さんに結果ではなくプロセスを承認してくれた人って、どんな人がいるでしょう?」

しばらく考えて、妻がそうだったと思い当たりました。私が昇進した時も、昇進そのものを喜んだというより、「真面目に頑張ったものね」と言ってくれたことが嬉しかったのです。

息子に対しても上手くできたかどうかより、「良く頑張ったね」とか、「途中で投げ出さなかったよね」とか。妻のそんなところに惹かれたのだと、結婚して数年たってようやく気づけました。

それまで、妻が家事や子育てなどの「やっていること」への感謝はありましたが、彼女のあり方そのものに意識して感謝したことは、あまりなかったかもしれません。

そしてその妻が、命がけで私の子を産んでくれたこと、そして当たり前なのですが、息子は私の子ですが、妻の子でもあるのだと・・・。何というか、妻の血を引いているから安心していいんだ、と理屈ではない感情が湧き上がってきました。

そのセッションの後から、妻にも息子にも、自然体で接することができるようになりました。息子が私の膝の上に、自分から乗ってくるようになり、妻が驚いていました。

③ また、あえて最も心に残ったものを一つ挙げるとするなら何だったでしょうか?

妻と息子に対する態度が変わっても、父に対するわだかまりが消えたわけではありません。

何回目だったか忘れましたが、タイムラインセラピーをして、催眠状態で私が生まれた時にさかのぼりました。意外なことに、若かった父は大変喜んでいました。

姉は8歳年上で、実は両親ともにもう子供はできないだろうと諦めていたそうです。その話は知っていましたが、父が男の子が生まれたことをこんなに喜んでいたとは思いもしませんでした。

そして、父は私と同じで、祖父に認めてもらいたかったのだと。幼い私は、どういうわけか「父を救いたい」と思ったようです。そのために「お父さんがおじいちゃんに自慢できることをしなくちゃ」と思ったようです。

ワーク後、そのことを足立さんに言うと、「親の親をしようとしたのかもしれませんね」と言われました。そうだったのかもしれません。そのことが、今日までの父に対する葛藤の根本だったのでしょう。

足立さんに「親の親を、続けますか?」と問われました。少し苦笑いして「いいえ」と答えました。それは父のためにもならないのだと、心から納得したからこそ湧き上がってきた答えでした。

その後、良い意味で父に期待しなくなりました。父の人生の課題は、父のもの。ようやく父と対等な大人として向き合えるようになりました。

④ 弊社の心理セラピーを受ける前と、受けた後とで、変化したことは何だったでしょうか?

一番は、妻と息子に対する思いです。家族になるって、自動的になれるものではないのですね。勿論、お互い細かなことでの不満はあります。でもそれ以上に、何物にも代えがたい存在です。
照れくさくて、妻には面と向かって言えませんが(笑)

家族は本当に生きる支えになります。これまで気に入らなかった上司に対しても「この人にも家族がいるんだよなあ・・・」と心の中でこっそり思ったり(笑)

また仕事のぼやきや愚痴が、ずっと減ってきました。個々の不満はありますが、前向きに解決しようとしたり、「これは保留でいいな」とか、振り回されることが減ったと思います。周囲には「明るくなったね」とか「余裕が出てきたみたい」と言われるようになりました。

⑤ 弊社の心理セラピーを受けようかどうか迷っている方に、メッセージをお願い致します。

心理セラピーやカウンセリングは、うつなどの疾患がある人がいくところ、というイメージの人もおられるかもしれません。

しかしそれだけではありません。「生きづらさ」を解消したいけれど、どうすればいいかわからないという人にこそ、疲れ切って倒れてしまう前に、家族や周囲の人も苦しんでしまう前に、行ってほしいなあ、と思います。

本当に、自分一人では、或いは家族や友人だけではどうにもできないことばかりでした。足立さんにそのことを言うと

「全てをやったのは○○さんです。ご自分がご自分に向き合おうとしない限り、私には何もできません」とあっさりと答えられました。

ただ、何かあった時にはまたお世話になるつもりです。Pradoがある、と思えることも、家族の次に心の支えになっています。

本当にありがとうございました。

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第1回 自尊感情とは何か。何故大事か
第2回 全ての感情を受け止め、否定しないことの重要性
第3回 「何が嫌だったか」を自分に質問する。目的語を補う
第4回 期待通りに成らない現実を受け入れざるを得ない時
第5回 小さな一歩を踏み出す・最低限のラインを決める
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    生きづらい貴方へ

    自尊感情(self-esteem)とは「かけがえのなさ」。そのままの自分で、かけがえがないと思えてこそ、自分も他人も大切にできます。自尊感情を高め、人と比べない、自分にダメ出ししない、依存も支配も執着も、しない、させない、されない自分に。