自尊感情にまつわるコラム

忙しいと心を亡くす・心のクローゼットにもゆとりを

心を亡くすと書いて「忙しい」

「忙しい、忙しい」と忙しがっていると、「心を亡くすと書いて『忙しい』と言うんだよ!」とたしなめられた、そんな経験がある人もいるでしょう。

仕事が出来る人ほど、どんなに多忙でも忙しいと言わない、それを人に見せないものです。そうした人たちは、「やることがたくさんあっても、忙しさの中に埋没しない」ことの重要性を肌身でわかっています。
無理に意識して、「忙しいと言わないぞ!」と思っているわけではありません。自然と忙しいと言わないし、それを見せないようにしています。

そして真に出来る人ほど、どんな状況でも心にゆとりがあり、落ち着いていて、品の良いユーモアやちゃめっけを見せることさえあります。ユーモアは心にゆとりのある証拠です。
真剣にはなっても悲壮感はない、そんな状態とも言えるでしょう。だからこそまた、周りに人が集まります。

今回は、どうしても忙しい毎日を送りながらも、やはりそんな風になりたい人のための、考えるヒントです。

忙しさに埋没している時と、悩みの中にはまり込んでいる時は同じ心の状態

ところで、人が悩んでいる時は、自分の頭と言う小さなコップの中にはまり込み、近視眼的になっている状態です。
困難が起こることが即問題ではなく、この「はまり込んだ」状態になってしまい、身動きが取れなくなること、そして延々と同じことを繰り返してしまうこと、これが問題になります。

心理セラピーでやっていることは、このコップの外に出て、外側から事態を眺めることです。これを客観視と言います。
困難が起きても、素早く自分を立て直せる人も、実は同じことをやっています。

コップの外に何度引っ張り出そうとしても、自分からまた入っていく人もいます。こうした人には他人は何もできません。

そして忙しさに埋没している時も、実は同じことが起きています。この時、「全体を俯瞰する」「色々な角度から検討する」「違うアイデアが湧きあがる」ことは難しくなります。

パンパンのクローゼットと、風通しの良いクローゼット

「忙しい、忙しい」は、「あれもやらなきゃ、これもどうにかしなきゃ」「あの人何でああなのよ!」「ああ、やってもやっても終わらない!」等々で、頭の中がパンパンになっています。

これは例えて言うなら、頭というクローゼットの中に服がパンパンに詰まっている、そんな状態です。

どこに何があるかさえわからない。ぎゅうぎゅうに押し込まれたクローゼットの奥に、皺くちゃになった服があるかもしれない。同じような服や、何年も来ていない服も少なからずあるような、そんな状態です。

さあ、こんなクローゼットの状態で、TPOに合わせた、自分らしさを充分に発揮でき、また会った人にも良い印象を持ってもらえるようなコーディネートが日々できるでしょうか・・・?

「服はたくさんあるのに、来ていく服がない」と嘆く人は、大抵こんなクローゼットになっています。
とりあえず目についた服で、「たくさん持ってるのに、何故か変わり映えのしない」コーディネートにならざるを得ません。

クローゼットも引き出しも、2割くらい空間の余裕があるのがベストと言われています。
風通しの良いクローゼットになっていてこそ、見通しが効き、自分が何をどれくらい持っているのか把握できるからです。

そしてクローゼットの中身は、一旦「これで完璧!」なものができたとしても、永遠にそのままというわけにはいきません。
服は傷みもしますし、また時代に合わなくなったり、自分の年齢や立場の変化でふさわしいものではなくなったりします。

自分のクローゼットの中身を把握していればこそ、「そろそろあれを買い替えよう」とか、「この服は手持ちのあの服に合いそうだ」など秩序のある買い物が出来ます。つまり自分の現状を客観的に把握する力です。

中身を把握していないと「また同じようなのを買っちゃった」とか、「買ってみたけど、手持ちの服に合わせられない」などが起こり、また大事なクローゼットの空間を無駄に埋めてしまいます。

そして常に「少し先の未来の自分」を見据えて、「どんなクローゼットを作っていきたいか」この方向性もまた大変重要です。

この方向性があればこそ、ワゴンセールで安かったからというだけでの衝動買いをせず、また掘り出し物を見逃さずという賢い買い物が出来ます。

恐れがあると忙しさに逃げることも

クローゼットを風通しの良いものにし続けるには、現状を客観的に把握する力と、「どんなクローゼットを作っていきたいか」の方向性が必要です。これらは、自分の人生に責任を持つ態度と言えるでしょう。この自分の人生に責任を持つ態度が欠けていると、周囲の状況に振り回されっぱなしになります。いつの間にか、クローゼットに物が溜まっていきます。

そして、自分の人生に責任を持ち、主体性を発揮してこそ、恐れが減ってきます。責任や主体性は、過剰に恐れに振り回されなくなる、私たちの心を鍛えるダンベルの役割があります。

責任や主体性を放棄すると、その時はいいかもしれませんが、心の奥底で恐れが溜まっていきます。恐れというより、逃げた自分が溜まっていくと言った方がいいかもしれません。

私たちはしばしば、忙しくしていると「何かをやったような」気分に、自分を騙してしまいがちです。それが真に必要なことかどうかは関わりなく。

そして多忙を言い訳にして、本当に向き合わなくてはならないことから逃げることもあります。またクローゼットが「自分でもよくわからないもの」でパンパンになっていきます。

忙しいと心を亡くすとは、自分の責任を実は放棄し、自分自身を亡くす危険性がある、ということかもしれません。

暇を持て余すことと、心のゆとりの違い

心にゆとりを持つことは、クローゼットを風通しの良いものにしておくことと似ています。

では忙しさの代わりに、ただ暇を持て余していればいいのか、それで心にゆとりが持てるのかと言えば、それもまた異なります。

クローゼットと同じで「どんな自分になっていきたいか」、その方向性がなければ、やることがなくて暇であっても、他人のゴシップやあらさがし、或いは「自分のダメなところ探し」に興じて、心のクローゼットにゴミをため込んでしまいます。

例えとしてクローゼットを挙げましたが、これは冷蔵庫の中身でも、机の引き出しでも、パソコンのデータでも同じです。

出来る人だからゆとりがある、自信があるから余裕があるのではなく、クローゼットを風通し良くしておくのと同じで、ゆとりを持つことを習慣化していればこそ、出来る人、自信がある人になっていきます。

弊社のクライアント様は、「クローゼットの整理のために」はやってこられません。しかし結果として、クローゼットも整理でき、忙しさに振り回されないようにおのずとなっていかれます。

無料ステップメール「自分を大切にする7日間のレッスン」

自尊感情を高めるとは、自分を大切にすることと言い換えても良いでしょう。
「でも、具体的に何から始めたらいいの・・・?」の声にお応えして7日間のレッスンにまとめました。

《レッスンの一例》

● 体の声は心の声・体の状態に耳を傾ける
● 望まない人間関係に心の中で「No」を言う
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Pradoの心理セラピー・セッションでお伝えしている内容を含んでいます。

どんな自分も否定せず、そのまま見て、耳を傾けることで「生きやすさ」は増していきます。
自分を大切にすることで、打たれ強く、柔軟で、ぶれない心を・・・!

 

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