自尊感情にまつわるコラム

関係性を終わらせる必要がある時

「誰にも言えない苦しみ」に人は長く悩むもの

私たちのどの人生にも、大なり小なり困難はつきものです。

その困難も「まあ、よくあること」とか「少々大変だけれど、過去にも似たような経験がある」とか、或いは「先輩の知恵を借りられる」ことなら、そこからリソースを引き出すことが出来ます。
相談できる人がいるのは心強いものです。困難は困難であっても、決して孤独にはならないでしょう。

しかし「誰にも言えない苦しみ」或いは「誰かの知恵を借りられることではないこと」に人は長く苦しみます。
解決の見通しが中々立ちませんし、起きた出来事にどう意味付けしたらいいかわからないからでしょう。

その中でも人間関係、特に「かつて信頼していた人との関係を終わらせる必要がある時」に焦点を当てたいと思います。

ただ何となく疎遠になるのではなく、自分が変わったのか、相手が変わったのかわからないけれど、かつてのような蜜月の時間はもう戻って来ず、また新たな関係性も育めない、こうしたことも人生には起こります。

そしてこうした悩みは、中々第三者にはわかってもらいにくいものです。「自分とその人にしかわからないこと」がとても多いからです。
ですので余計に、悶々とした苦しみが長引きがちです。

どんな関係も、長く続くのが必ずしも良いとは限りません。

私は18年半百貨店に勤務し、そのほとんどを売り場で過ごしました。大多数のお客様は「一見さん」です。もう名前も顔も忘れてしまいましたが、そのたくさんのお客様との接客が私を作りました。
もし、一人でも欠けていたら、今の私とは何かが違っていたでしょう。
このように、「浅く、短い」関係であっても人生における意味はあります。ですから、「深く、長い」関係だけが価値があるわけでもないのです。

また非常に仲が良いことを「親密」と言い、逆に「疎遠になる」とは余りポジティブな意味では使われないようです。
しかし、べったり一緒にいることが必ずしも愛ではありません。信頼しているからこそ、例えば親が子供を海外に留学させることができます。
距離を置くことは、ある見方をすれば「自分と相手を解放すること」とも言えるでしょう。

かつて信頼していた人との関係を、やはり終わらせる必要がある時とは、お互いのコアの価値観(人生において譲れない、大切にしたい価値観)がどうにも食い違っている時でしょう。

枝葉の好みの問題であれば、少々愚痴や文句が出ても受け入れることは可能です。
しかしコアの価値観は、アイデンティティの基盤となるものです。これが大きく食い違っていれば離れるしかないでしょう。違いを認め合えないのであれば、却ってどうにもならない憎しみが増してしまいます。

コアの価値観はその人のそれまでの人生の、現時点での集大成であり、これは中々変わりません。

「その人を必要としていた」自分の動機とは

こういう時、人は辛さから「相手に自分の都合のよいように」変わってほしいと願うことがあります。

また、本当は自分が成長し変化したのだけれど、自分の変化は気づきにくいため、「この人、こんな人だったっけ?」と相手が変わったように思ったりもします。

しかし誰しも口を揃えるように「過去と他人は変えられない」ものです。

自分の成長や変化に気がつくと、無理やり「相手を変えよう」とする心の動きがいくらか減るかもしれません。そうすると「変わってほしい、でも変えられない」のジレンマに悩むことも減りますね。

かつて、その人を必要としていた自分の動機は何だったでしょう・・・?

例:

  • 自分の自信のなさや不安から、その人を「頼れる人」として必要としていた。今は自信がついたため、「その人に頼りたい」動機がなくなった。
    →コアの価値観を共有していれば、また新たな関係性を育めますが、違う場合は離れざるを得ないでしょう。
  • その人の価値観を、かつては好ましく思っていたけれど今はそう思えない。
  • かつては自分の価値観があいまいだったため、その人の価値観でも良しとしていたが、自分の価値観がはっきりしてきて相いれなくなった。

これらはいずれも、人生の過程で「起こりうる」ことです。誰をも、特に自分を責める必要は全くありません。

「期限付き」の人間関係にも大切な意味が

どんなに好きな学校でも職場でも「卒業」したら(職場なら「退職」したら)、あとは残った人たちに任せて自分はそこには出入りしません。

人間関係も、実は「卒業」する時が来る、そんなご縁もあります。

勿論、一生続くご縁もあります。そして学校や職場と違って、特にプライベートな人間関係は、通常最初から「期限付き」とは思っていませんし、いつ「卒業」かあらかじめわかってはいません。

だからこそ、ご縁が終わった時に人は戸惑うのでしょう。

「卒業」する、ということは、その関係性からもう充分な学びをー今は言葉で整理できなくてもー終えたということ。そして新たな、自分が必要とする、また自分を必要とされている場が待っていればこそ、その時が来た、ということなのでしょう。

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自尊感情を高めるとは、自分を大切にすることと言い換えても良いでしょう。
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どんな自分も否定せず、そのまま見て、耳を傾けることで「生きやすさ」は増していきます。
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