自尊感情にまつわるコラム

スコープを拡げることが悩みから抜け出すコツ

「これが起こったのは何を教えてくれてのことだろう?」(オプラ・ウィンフリー)

オプラ・ウィンフリーはアメリカの有名な人気司会者です。彼女は「アメリカで最も成功した黒人女性」と言われています。

しかし彼女の生い立ちは苦難の連続でした。

彼女は未婚の10代のカップルの元に生まれましたが、両親はその後付き合うことすらなく別れてしまいました。
その上母親はオプラを生んですぐに彼女をおいて、6年間旅に出てしまいました。
オプラは母方の祖母に預けられましたが、その暮らしは大変貧しく、ジャガイモの袋を切って服にしていたあり様でした。

9歳の時母親がオプラを引き取りましたが、その後は親戚や母の男友達から度重なる性的虐待を受け続けました。

多くの人が彼女に、「これでお前の人生は終わった」と言いました。

しかし彼女は
「これが起こったのは何を教えてくれてのことだろう?」と自問し、

「これが起こったのは同じ恐怖にさらされている世界中の人のために、自分が発言し、そしてその人たちを助けることが出来るからだ」と考えました。

そして彼女は、後に「オプラ・ウィンフリー・ショー」という彼女の名前が冠となったTVトーク番組で、まさにそれを実現しました。

今では大統領に次ぐ影響力を持った人物と言われています。

悩んだ時は、スコープを拡げてみる

日本語の言い回しに「悩みにはまり込む」、或いは「悩みから抜け出る」があります。
人は悩んでいる最中、悩みというコップの中に「はまり込んで」しまっています。

セラピーセッションで行っていることは、このコップの外からや悩んでいる状況を眺め直す、ということです。
どんな人も、このコップの中にはまり込んだまま問題解決はできません。

悩んでいる時は「いつになったらこの辛さが終わるのだろう?」と、あらかじめ終わりの時がわからないので、まるで永遠に続くかのように思ってしまいがちです。

例えば、「風邪は一週間で治る」と思っていれば、風邪の症状自体は辛くても、「あともう少しの辛抱だ」と思えます。

本来、人生に起きるどんなことも、(風邪と同じように)終わりがあります。「一生”同じように”続く悩みや苦しみ」は、そう多くはありません。

悲しみ、悔しさ、許し難さ自体は残ったとしても、その質は変わっていくでしょう。人間は変わっていくからです。
当初は「何も手に着けられないほど」悲しんでいても、「その悲しみ自体は消えてはなくならないが、仕事や家事をしている最中は、その悲しみは意識には上らなくなる」場合がほとんどです。

人間にはそれだけの復活力があります。「日にち薬」という言葉もありますが、その薬を使って復活したのは「自分」です。
また「苦しみがずっと、同じように続いている」場合、自分の心の反応であれば、「続けたのは自分」です。心の反応はその人だけのものだからです。

ただ「違うやり方がわからなかったから、結果的に続けてしまった」ことはあるでしょう。心理セラピーはまさに「違うやり方を発見するため」にこそあります。

悩みから抜け出すためには、逆説的に聞こえるかもしれませんが、「悩みから抜け出た、すなわち小さなコップの外に出た」心の状態になることが大切です。

そして意識するしないに関わらず、悩みを乗り越えている時は、人は皆これをやっています。

「1年後、3年後、5年後の自分はこの出来事をどうとらえ、何を学んだだろう?」

今、何かを悩んでいたとして、1年後、或いは3年後、或いは5年後も、全く同じ状態であるとは考えにくいでしょう。
1年前、3年前、5年前の自分の心の状態を、振り返ってみるとよくわかると思います。過去から現在までと同じくらい、或いはそれ以上の成長や変化の可能性はあるのですから。

何かに行き詰った時はまず、「この困難を乗り越えた未来の自分」に尋ねてみると効果的です。

参考:理想の自分になりきるワーク
潜在意識の特徴⑨ 過去・現在・未来の区別がつかない

そして私たちの経験全ては、「学びに変える」ことができます。どんな人にも、「渦中にいる時は『何でこんな目に遭わなきゃならないんだ!』と思っていたけれど、今思えばあの経験がなければ今の自分はない」ことはたくさんあるかと思います。
ただ、普段はそれを忘れているだけです。

同じように、未来の自分から振り返って、この経験をどのような学びに変えたでしょう・・・?
すぐに答えは出て来なくても構いません。自分にとって重要な、深い答えであればある程、すぐには出てきません。
ただ、この質問を自分に投げかけておけば、脳は答えを探し出してくれます。

参考:潜在意識の特徴④ 質問すると答えを探し続ける

そして「自分の世界観、人間観はどのように拡がっただろう?」と質問しておくと、世界観・人間観を拡げてくれるような答えを探し出してくれます。

真実は時に苦いもの、それを知ることが私たちの心の陰影を深くします。

「人間が生涯をかけて願い求めるもの、それは真、善、美である。日本には、善と美は豊かにあるが真がない。真がなければ普遍的価値を持たない。そしてこの真にだけ苦いものが伴う」

フェリックス・ヴィエラ神父

私たちが経験を通して得る学びは、必ずしも見目麗しく、聞こえが良く、口当たりの良いものとは限りません。寧ろ「苦い学び」になることの方が多いでしょう。
学びが真であればある程、「苦いものが伴う」からです。

そしてこの苦さが、私たち人間の心の陰影を深くしてくれるでしょう。光が強ければ強い程、影もまた濃くなります。

人間は快は感じたいし、不快は感じたくない、これは免れがたい人情でもあります。しかし、ここにとどまってしまうと私たちは人間になりそこなってしまいます。

当Pradoのセラピー・セッションは、単に「不快な反応がなくなり、ルンルンで楽しく生きる」ことだけを目指してはいません。
苦いものが伴うその人だけの「真」を共に探っていく、そしてより成熟した大人に共になっていくことを目指しています。

無料ステップメール「自分を大切にする7日間のレッスン」

自尊感情を高めるとは、自分を大切にすることと言い換えても良いでしょう。
「でも、具体的に何から始めたらいいの・・・?」の声にお応えして7日間のレッスンにまとめました。

《レッスンの一例》

● 体の声は心の声・体の状態に耳を傾ける
● 望まない人間関係に心の中で「No」を言う
● 「今・ここ」を生きるための自分への質問

Pradoの心理セラピー・セッションでお伝えしている内容を含んでいます。

どんな自分も否定せず、そのまま見て、耳を傾けることで「生きやすさ」は増していきます。
自分を大切にすることで、打たれ強く、柔軟で、ぶれない心を・・・!

 

無料ステップメールに登録