自尊感情にまつわるコラム

あるがままの自分を受け止めるとは、傷つくことを怖れないこと

ありのままでいい、とは向上心を放棄することではなく

何年か前にディズニーの映画「アナと雪の女王」が大ヒットしました。
当時保育園児だった私の姪がしょっちゅう「ありの~ままの~」と主題歌を歌っていて、保育園の先生は「ありのままだけでは困るんだけど・・」とおっしゃっていたそうです。

自尊感情とはあるがままの自分を大切にする、大切に思うということです。

しかしそれは、姪の保育園の先生が心配したように「生まれっぱなしの野放図なままでいい」ということでは決してありません。
人間は社会的動物ですから、自分の欲望をコントロールし社会のルールに従わないと、結果的に自分も生き延びてはいけません。

そしてまた、向上心を放棄することでもありません
ただ向上心を「今のままの自分では不足だから、ダメだから」という動機で持とうとすると、そのままの自分を罰することになりかねません。

現在87歳のジャズピアニスト穐吉敏子さんが

「自分はこの程度だと思ってしまったら、自分に対して失礼だ。もっと高く素晴らしい世界に自分を連れて行ってあげたい(だから日々精進する)」

とインタビューに答えていました。
穐吉さんは大変自尊感情が高い方でいらっしゃるのでしょう。自尊感情が高まるからこそ、継続した努力を続けられます。あるがままの自分を大切に思うからこそ、向上心が湧きあがってきます。

「私はダメだから、不足だから、努力しなくてはならない」だと、そのうち努力そのものが憎くなりかねません。
ジャズピアノならジャズピアノの世界が「何十年やっても道はまだ遠いなあ、奥が深いなあ」と感じることと、「自分はダメだ」と思うことはまた別なのです。

セラピーで主に行っているのはリフレーミング、見方を変えること

リフレーミングとは、「フレームを変える」と言う意味です。

同じ絵でも、フレーム、つまり額縁を変えると印象が変わります。美術館で展示されている泰西名画は、大抵かなり華やかな装飾を施された額縁に入っています。

同じ絵が、何の装飾もない、幅の細いメタルフレームに入っていたらどうでしょうか?中の絵は同じなのに、何だかありがたみが減るように感じるかもしれません。

「起きた出来事」はこの絵に該当し、「それをどのように受け取るか」は額縁、フレームに相当します。
セラピーで行っていることは、このフレームを変えることです。

起きた事実は変えようがありませんが、見方を変えることはできます。

私たちは未来に起きるかもしれない出来事を、変えて行くことはできますが、既に起こってしまったことはどうにもできません。
しかし私たちはこのことをよく忘れてしまいます。そして「起きた出来事」つまりフレームの中の絵を直接いじって変えようとします。

都合の悪いものを消そうとしたり、都合のよいものを付け加えようとしたり。それができないと「何で変わってくれないんだ!」と怒り、責める。そして自分で悩みを作りだしています。

あるがままに物事を見る力が弱いと

その絵に適したフレームを選び直すためには、中の絵をそのままに、あるがままに見られればこそです。
この中の絵には「自分自身」も含まれます。

中の絵の都合の悪いものを消さない、都合のよいものをわざわざ足さない、これは想像以上に勇気がいります。
そしてこの勇気は他人からはわかりません。

例えば「お正月食べすぎちゃったなあ、太ったかも」と思っても、「体重が増えた自分」から目をそらしたいと、つまり逃げたいと、中々体重計に乗れない、そんな経験をされた方も多いでしょう。

あるがままの自分を受け止めて行く、とはこの「太ったかもしれない自分」そして「それから逃げたい自分」がいるんだなあ、と受け止めて行くことです。「太ったかもしれない自分」「そこから逃げたい自分」をなかったことにしない、中の絵から消さないということです。

その自分を「情けない!」といじめることは、フレームの中の絵から消そうとすることです。

自分を責めるとは、実は中の絵から都合の悪いものを消そうとすること。反省は絵をそのままに見てフレームを変えることで、全く似て非なることなのです。

傲慢もそうですが自己卑下(折角他人が賞賛しても、自分から「そんなことありません!」と否定することも含みます。それは相手に「そう感じるな!」と強要することでもあり、実は非礼に当たります)も、この「あるがままの自分をそのまま見る」勇気が持てないから起きることです。

あるがままに物事を、そして自分自身を見る、これは傷つくことを怖れないことでもあるのです。

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自尊感情を高めるとは、自分を大切にすることと言い換えても良いでしょう。
「でも、具体的に何から始めたらいいの・・・?」の声にお応えして7日間のレッスンにまとめました。

《レッスンの一例》

● 体の声は心の声・体の状態に耳を傾ける
● 望まない人間関係に心の中で「No」を言う
● 「今・ここ」を生きるための自分への質問

Pradoの心理セラピー・セッションでお伝えしている内容を含んでいます。

どんな自分も否定せず、そのまま見て、耳を傾けることで「生きやすさ」は増していきます。
自分を大切にすることで、打たれ強く、柔軟で、ぶれない心を・・・!

 

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